投資と投機の違いとは

 
私たちは、常に何か資産運用でいいものはないか、あるいは、なにかスムーズに収入を得る方法はないか、と考えています。

投資と投機は言葉こそ似ていますが、まったく内容が異なっています。

しっかりわかって使用していないことが多々ありそうなことと、言葉の理解が不十分なまま使われているイメージも多くありますので、私たちは、一度「投資」と「投機」という言葉の概念をしっかり理解しておく必要があります。

どちらも、将来の利益を見込んで自己資金を投入する点では変わらないのですが、お金を投入する対象が何であるかによって、違いが出てくると考えられます。

また、「投資」は怖くてできない、という声をよく聞くことがあるのは、「投資」を「投機」と勘違いしていたり、充分理解していないことによる使われ方から来るのだと思われます。

そこで、ここでは「投資」と「投機」の違いについて再確認していきます。

投機というもの

投機というのは、不確実なものに対して利益を得ようとする行為のことを指します。
 
短期的な値動きを利用して、安く購入し高く売ろうとする方法が投機になりますので、日々の根動きと一緒に、自分の感情も動かされやすくなり気持ち的には落ち着かないものになります。

価格が安かったり低かったりするときに購入して、価格が高くなったり実際に高い時に売って差額を得ようとするのですが、そもそも、不確実なものに対して行う方法ですから、それはギャンブルに似ている、とよく言われたりもします。

為替ルートの変動を利用して利益を得ようとするFXのほかにも、短いスパンを利用して株のトレードをするデイトレードなどが、投機にあたります。

一時的に勝つことがあっても、それがずっと続かないとされていて、勝ち続けることは非常に困難を極めるものなので、投機はやめた方がいいとよく言われる部分になります。

 
ここでちょっと、1980年代後半の好景気の時期を振り返ってみます。
 
その時のことを思い出せばわかる内容なのですが、実態経済が事実上の価格よりも大幅にかけ離れて膨張し、投機の誘導を招いた時期があります。

ですが、適正水準を大きく上回りすぎたために、金融の引き締めが行われると同時に、あっけなく資産の価格が暴落してしまいました。

いっぱいに膨らみすぎた風船が「ぱあん!」と音を立てて破れたときのように、膨張したものが破裂して・・・悲惨な状態になってしまったのです。

いわゆる「バブルの崩壊」というものです。

中身が伴わないのに大きく膨張したものが破裂するというのは、投機というものの怖い面を見た気がします。

 
このようなことがあるので、投機は、社会的に好ましくないものという考え方が定着しているのです。
ですから、投機というのは、相場の変動を利用して大きく売買差益を得ようとするものになります。

極端な言い方をすると、目先の利益しかとらえていない、という言い方もできます。

ギャンブル的要素が強くあったり、リスクが高いものであったり・保有期間が短いものに関しては、一般的に「投機」と呼んでいいのではないでしょうか。

 
投機はギャンブル?
投機はギャンブルだ!と言われてしまっています。
 
それはなぜかというと、まるで「ゼロサムゲーム」だからです。
 
「ゼロサムゲーム」というのは、複数の人々が、一緒に影響を与えながら利益を求める場において、得をした人、損をした人が出てきますが、その総和が「ゼロ」になるというものです。
 
誰かが得をすれば、他の誰かが損をしている、麻雀、競馬、競輪、パチンコ、競艇、宝くじ、カジノ・・・・たくさんありますが、これらは参加者だけでなく主催者も「ゼロサムゲーム」をしていることになるようです。
 
主催者が負けるわけがないですよね?ということは?と考えると、見えてくるものがあります。

投資というもの

投資というものは資産運用のひとつとして、考えられています。
 
よく、投資は怖いものだ、大きく損をするに違いない、という人がいますが、その場合は「投資」と「投機」を混同してしまっている場合が多いです。
 
海外では、かなり昔から投資に関しての学びがあり、実際に行動に移す人も多く、日本もそれに習って最近では投資情報を耳にする機会が増えてきています。
 
その重要性を再確認し始めているのでしょう。
 
よく、「設備投資」「人材投資」という言葉を企業内では使用しています。
また、直接現金に変換はされませんが、将来的に自分を成長させるものとして「自己投資」というものがあり、様々な書物やセミナーに時間を費やしたりなども投資と呼ばれています。
 
投資は、将来、それ以上の利益になって戻ってくることを期待して、今、目の前にある自分が良いと思った内容に関してお金を投入することです。
 
資産運用するにあたり、手堅いものであるとか、リスクが低いもの、中長期で運用できるものに関しては、一般的に「投資」と考えられているようです。

 
投資と貯蓄
投資と貯蓄は、明らかに別物です。
 
貯蓄は例えば銀行の口座にお金を預けて保管しておいてもらう、という行為なので運用ではなく「保管」という言葉が当てはまるでしょう。
 
投資は、「増やす」という事柄に重点がおかれていて、積極的に自らが利益を増やそうとする行為になります。
つまり、「将来のために行動を起こすこと」が投資の本質です。

 
投資の目的・そのルールとは?
投資は誰でもが、今現在より暮らしがよくなること、今より資産が増えて安心した将来を過ごしたいという思いからスタートしている、と言えます。
 
もちろん今より資産を減らしてしまっては意味ないものになりますから、充分考慮して対応していく必要があります。

 
そのためにも、投資はルールをきちんと守って行うことが重要です。
 
◆投資を始めるために守るべき事柄
●資産運用は安全な方法を用いる。
●今までの生活リズムを崩さないで運用できること。
●生活費まで使うことなく気楽に運用できること。
 
などが挙げられますので、もし仮に手元に1000万円あった場合でも、全額を投資に運用するなどは、あってはならないことになります。

 
◆どのくらいを投資に充てるか?
では、どのくらいを投資に充てるのがいいのでしょうか?
 
将来使用するのがわかっている金額は貯蓄に充て、いつでも取り出せるようにしておくことは、とても重要です。
有効な方法は、当面使用することがないと分かっている金額を投資に充てる、というものです。
 
理想的な配分は、「資産の状況」「年齢」「収入の状況」「生活の状況」によっても変わってくるでしょう。
若い人の方が、やり直しがきくという意味において投資に充てられる金額は大きくなるという考え方になるでしょう。

資産運用の在り方

資産運用が大事なのはよくわかります。
 
デフレ脱却を目指し、政府と日銀は様々な景気対策案として、消費者物価指数を2%上昇させる「インフレ目標2%」もその一環として打ち出しています。
 
この政策が実現していけばどうなるでしょう?
 
物価が年に2%ずつ上がっていくことになっても、定期預金などの金利は年に2%もあるはずもなく、銀行に預けているお金は増えないままの状態で物価が上がり続けるので、何もしていなくても実質的には資産(の価値)は、どんどん減っていくことになります。
 
資産運用の必要性が訴えられるのは、こういった要因が根深くあり、考えさせられる内容が事実としてあるからなのでしょう。

 
初心者の投資
初心者は、いきなり投資といっても不安だらけではないでしょうか?

投資には、「長期投資」と「短期投資」がありますので、初心者の場合は必ず、「長期投資」を選ぶことをおススメします。

 
初心者が長期投資を選んだ方がいい理由
その1・短期投資の場合は、その日その日の売り上げをいちいち確認して一喜一憂してしまいますが、長期投資の場合は、その日の価格が上下したとしても基本的にすぐ売却するなどの方法をとらないので、のんびりゆったりと構えていられます。

成長している会社に投資したなら、そのときにどんな状況であれ、いずれ上がるだろうと、落ち着いて過ごすことができるのです。

 
その2・長期投資はリスク分散することによって、一つがダメでも他が上がっているから大丈夫、という余裕をもって対応できる方法や、リスクをコントロールするための方法が多くあります。

リターンばかりに執着せず、リスクを第一に考えるようにすると結果が付いてくるようになります。

 
その3・長期投資の最もいいところは、複利効果も挙げられます。

利息や配当金を元金にプラスしていく仕組みを使えば、雪だるま式に資産が増えていく形をとることができるでしょう。

 
初心者が短期投資をしないほうがいい理由
その1・日々の値動きについていけない分、初心者は間違いも起こしやすく、また投資家たちの心理的要因も加味されていて、なかなか難しいものがあります。

また、短期投資はマネーゲーム的要因もあるために、同じ「投資」であったとしても、おススメできないのです。

 
その2・売買基準は、それまでの知識だけではなく経験が大きくものをいうので、資金力がないと大きな損失を被る可能性が大きいです。

 
その3・短期的な手法は、日々の値動きが勝敗を決めることもあり、日中の仕事に支障をきたしたり、日々の値動きで一喜一憂することになるので精神的面においても、初心者には相当きつく、楽なものではないからです。

資産運用するなら投資

ここまで見てきて、資産運用するなら投機ではなく、投資のほうが将来的にも有効であるという話をしてきました。

 
人生100年時代と言われている現代において、私たちは老後のことを考え、不安がありながらもなんとか資産を増やせる方法はないかと常に模索しています。

 
そして投資において重要なことは、長期的であること、また、コツコツ積立てるものであるほうが時間はかかるけれど、安全対策になるのではないかと考えられていますが、バランスよく分散することも重要になります。
 
そこで投資にはいったいどんなものがあって、それはおススメできるものなのか?を見ていきたいと思います。

 
資産運用にもいろいろな種類がありますが、それぞれの特徴を見ていきます。
「預貯金」、「株式投資」、「投資信託」、「ETF:上場投資信託」、「保険」、「外貨預金」、「個人向け国債」、「オフショア」、「FX」、「金、銀、プラチナ」、「先物取引」、「不動産」などの他に人気なのが「太陽光発電投資」です。

 
「預貯金」
ほとんどの人が保有しているのが預貯金です。
元本が保証されていて、ペイオフによって、銀行が潰れた場合でも1,000万円までの預金は補償があります。
ですが、利子もほぼつかなく、余剰金を預けているくらいなら資産運用しようと考えられています。
また、インフレ時には価値が下がります。

 
「株式投資」
保有している株の株価が上がれば、その分資産が増え、下がれば資産も減ります。
配当金を得ることができ、株主優待を受けることができますが、多額の資金がなければ株を買うことができない場合もあります。

 
「投資信託」
大きく分けると「アクティブファンド」と「インデックスファンド」があります。
アクティブファンドはファンドマネージャーに運用をまかせておけます。
成果はファンドマネージャーの腕次第で上下しますし、保証はありません。
インデックスファンドに比べて手数料分が高いことが多いです。
一方、インデックスファンドは日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)などの
値と連動した金融商品なので、市場と連動して価値も変動してしまいます。

 
「ETF:上場投資信託」
ETFは、株式市場に上場している投資信託です。
株式市場に上場しているため、証券会社を介して購入する必要があります。
少額の資金(数千円程度)でも行えて、分散投資ができますし、株式市場が開いている時間帯には、いつでも取り引きができます。
ですが、運用成績次第で元本割れの可能性がありますし、売買手数料だけでなく投資信託を保有しているだけで運用管理手数料が発生します。

 
「保険」
資産運用のひとつには、生命保険や個人年金保険に加入する、というものも入っています。
保険機能が付いていますが、中途解約時に損をしますし、インフレにより価値が下がります。
ですが、自動車保険の任意保険、火災保険は少額でも入っておいたほうがいいでしょう。

 
「外貨預金」
様々な金融機関でドルやユーロなどの外貨預金ができます。
日本円の預貯金よりも金利が高いのですが、外貨に換金するときの手数料は高いので大きく資産は増えません。
為替差益で資産が増えたり減ったり、また、外貨預金はペイオフの対象外です。

 
「個人向け国債」
国債(国が発行している債権=借用書)を購入することですが、それはつまり「国にお金を貸している」という状態です。
借金なので利息を付けて返却されます。
少額の資金(1万円程度)でも購入できますが、利息が低く、最低1年は換金できません。
インフレ(物価上昇)により価値が下がります。
借金大国である日本にお金を貸しているのは,以前とは違い、あまりいい方法ではありません。

 
「オフショア」
「税金のかからない海外」で、プロのファンドマネージャーに運用を依頼します。
海外の金融機関と直接契約するので日本の仲介企業を探さなくてはいけません。
香港、シンガポールを含めてオフショアは世界に40ケ所以上もあります。
運用中にキャピタルゲイン税やインカムゲイン税、売買手数料は、かかりませんが、
保有しているだけで運用管理手数料がかかるだけでなく、為替差益で資産が減る可能性があります。

 
「FX」
外貨を売買する取引のことで、為替の差を利用して利益を出します。
「てこ」の原理を用いて大きなお金を動かします。
外貨預金に比べて為替手数料が安く、資金の数倍~数十倍の取引ができるので、その分、大きな損失を被ることがあります。
FXでは損失が手持ち資金を上回った時点で、損失が確定するのですが、ロスカットが間に合わない場合は、不足金を支払わなければなりません。

 
「金、銀、プラチナ」
昔から投資商品で、世界共通の資産でもあり、どの国の資産にも交換できます。
価値は温存しますが、投資家間で投機的に扱われることがあることから、価格に大きな変動があったりします。
金融情勢が不安定なときも安定資産として扱われています。

 
「先物取引」
原油や、大豆、コーンなどのエネルギー資源や農作物、金、プラチナなど、さまざまな商品に投資できるのですが、他の資産運用に比べて損失が大きいです。
レバレッジをかけられる分、大きな利益を得られることも、大きく損失を被ることもあり、ギャンブル性が高いです。

 
「不動産」
マンションやアパートなどの不動産を保有すると、家賃収入を得ることができ、生命保険の機能が付いていたり、節税対策として使用できます。
ローンを活用すれば少ない初期投資で不動産を保有できますが、管理費や固定資産税などの費用がかかります。
空室になった場合は家賃収入がなくなりますし、年数に応じて物件価格が下がり、またすぐに売却できない等の問題もあります。

 
「太陽光発電投資」
安定した高利回り、消費税還付のメリットもあり、頭金がない場合もフルローンが組めます。
発電電力を電力会社に買い上げしてもらえるので安定した収入が見込めます。
自然環境により影響がありますので、専門家にしっかり聞いて確認すべきです。
 
現在投資として最もおススメしているのが、「太陽光発電投資」です。

 
「税理士による初年度無償税務サポート」があって安心できるポータルサイト
“そらなび”で、何でも気軽に聞いてみるのが良いでしょう。
 
消費税の還付等、様々なメリットを得られるはずです。
そらなび

 


まとめ

投資の初心者の方がお金を増やそうと考慮するときは、手元の資金をコツコツ増やしていくパターンの、投機ではなく投資のほうを選ぶのが賢明です。

投資は、投資先をしっかり考えること、時間分散などを工夫すること、極力リスクを抑えることが重要になります。

ですから、複数の投資を組み合わせて着実にお金を増やすためにも、上手な資産運用を心掛けるためにも、しっかりした信頼おけるサイトやポータルサイト、あるいは読書などで学びを深める必要もありそうですね。

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