個人事業主ができる節税対策

 
個人事業主が節税に使える共済や控除はいったいどんなものがあるか、また節税対策になる考え方やアイディアについて、確認していきたいと思います。

個人事業主は、税金を払い過ぎないように対策をしてみてください。

まず、節税について最も重要なこととは何なのか、ですが

●お金をできる限り残すということ。
●いくら利益が出ているかをしっかり把握すること。
になります。

節税対策の前に、それらを再確認しておく必要があります。

個人事業主ができる節税対策

無理な節税は事業そのものに悪影響を与えてしまいますが、適切な節税は手元にお金を残すためにも大切な手段となります。

 
まず、最初にお知らせしたいのが、個人事業主ができる節税対策の定番のひとつ、「小規模企業共済」です。

「小規模企業共済」は、合法的な節税策の代表例でありつつ国が後押しをしている制度です。

もし節税方法を探していて、まだ「小規模企業共済」に加入していないのであれば、
まず最初に、この制度の導入を検討してみてください。

 
小規模企業共済
この小規模企業共済は、個人事業主や中小企業経営者のための退職金制度です。

掛金の全額が所得控除の対象になるだけでなく、いざとなった時には積立金から低金利で借入を受けることもできます。

 
この小規模企業共済は、年間で最大84万円の所得控除ができるのです。

掛金は自分の収入に応じて、毎月1,000円~70,000円の範囲で設定できます。

もし仮に掛金を月7万円にした場合は「年間84万円」の所得控除となるだけでなく、1年以内の前納も利用できますので、今年分と翌年分を合わせて「最大168万円」の所得控除を得ることができます。

 
青色申告
すでに、個人事業主として事業届と青色申告の届を出している方は、個人事業主として申告のときに青色申告制度を利用して「青色申告特別控除」を受けることができ、最高65万円の金額が所得から控除することもできる<のです。

 
青色申告メリット
1:きちんと記入して貸借対照表を作れば、それだけで65万円の控除があります。
(青色申告特別控除)
 
2:また、事業をしていて赤字になった場合、この赤字を翌年に繰り越せます。
翌年黒字だった場合は、相殺できますし、繰越期間は3年あります。
(損失の繰り越し控除)
 
3:青色申告の場合は、家族の手伝った仕事内容が給与にできます。(常識の範囲内で:青色申告専従者給与)
 
4:30万円未満の購入物品も一括で控除にできます。(資産の一括経費算入)
 
5:売掛金の5、5%を経費にできます。(貸倒引当金引き入れ)

 
この所得控除によって、実際にいくらぐらいの節税効果が見込めるかについては課税所得の金額によって違ってきます。

課税所得が多いほど節税効果も高くなります。
 
こういう話は、税務署自らが教えてくれることはありません。

もしこういったベースがあったうえで、さらに太陽光発電に設備投資をした場合、減価償却すれば、その分も所得が減ることになりますから、かなりの節税効果が生まれるのは理解していただけることでしょう。

思いがけず、節税効果があることに驚かれるのではないでしょうか。

 
青色申告についてメモ:
青色申告は、「複式簿記」が必要になるため、手続きが面倒と思う人もいるはずですが、freeのような「会計ソフト」を使用してつけていけば、おのずと「複式簿記」
処理がなされますし、それでも無理な場合は弁護士に依頼してもメリットが大きいです。

また現在は、白色申告であったとしても帳簿書類の保存が必要になったので白色申告のメリットはなくなったと言えます。

節税対策のための考え方と工夫

ここから、節税対策のための考え方や、アイディアのいろいろを書いていきますので、参考にしてください。

 
節税対策はきちんと確定申告することから
私たちは、なるべくなら税金は払いたくないし、少しでも減らしたいといつも思っています。

ですが、一番重要な節税対策は、きちんと確定申告しておくことなのです。

期限内に確定申告をして、税金も納めることが、後々後悔しない対策になります。

 
税務調査などで多額の税金を納めるはめになったり、領収書がなかったばかりに思いがけない税金を支払うことになるケースも多いようです。

●領収書や請求書を保管しておく
●期限までに申告も納付も行う
●帳簿をつけておく

これらを徹底します。
 
税金の支払い期限内に支払わなかったら、どうなるか、というと
●延滞税が発生する
●差し押さえなどが発生する
●納税した証拠となる納税証明が発行されない

という事態に陥ります。

 
確定申告というのは全員がしなければいけないものであり、専業主婦の場合は関係なさそうですが、事業をやっていたり、保険金が満期になったり、年金が400万を超える、土地建物を売ったなど、もちろん申告が必要です。
 
そのほかにも不動産収入があったりした場合も、もちろん申告します。

つまり利益が出たら、確定申告する、ということです。

 
還付されることもある
確定申告は税金を払うためだけではなく、還付される仕組みもあるので、知っておくといいでしょう。

次のような場合も、申告によって税金が戻ってきます。

●医療費控除がある
●災害を受けた
●寄付金がある
●副業が赤字になった
●扶養控除を入れ忘れている
●年の途中で退職したので年末調整をしていない
●生命保険や社会保険を年末調整で出し忘れた

以上のような場合は、申告で戻ってくるので確定申告をしないのは、もったいないです。

 
近年の税務調査
最近はインターネットで収入が増える人が多くなってきているのは、ご存知のとうりですが、無申告者がそれに応じて増えてきているために、「情報技術専門官」という専門の調査官がつくられるようになりました。
 

もともと払うべき税金は当然のことですが、税務署から通告されると「過少申告加算税」がかかりますし、悪質なものは「重加算税」がかかり、金額も大きくなります。

初めからきちんと申告していれば問題ないのですから、うっかりしてしまったミスに関してはどうしようもないのですが、故意に嘘の申告を行った場合は、大変なことになるのでしっかり対応しましょう。

税務署は無申告を最も重く見ています。

無申告が発覚した場合は5年間にわたって調査が行われますので、その対応にも半端なく時間や労力がかかることでしょう。

おまけに重加算税がかかるので、こんな事になるなら大変でもちゃんと申告しておけばよかった、というのがほぼ全員の気持ちでしょう。

 
たとえば、2019年であるのに2018年分だけを申告した場合、ここ数年間はどうだったのか、と税務調査が入る可能性もあります。

一般的に無申告の税務調査は5年間です。

ですが、その間にもし脱税などがあった場合は、さらに2年追加されるので7年間分の税務調査が行われるようです。

日頃から領収書、請求書は問題のない人でも、しっかり保管しておくことが望ましいです。

 
個人事業主の経費・領収書がないときも
法人は利益を追求する形で経費として認められることがあっても、個人事業主の場合は、認められないことや、一部のみ認める、というものも存在します。
 
それは、個人事業主の、生活と仕事にかかる割合の計算方法においてが問題になってくるからです。

「それは、売り上げになるものとして必要なのか?」というのがポイントになります。

また、領収書に関しては、きちんと添付して保存するのはとても時間がかかります。

銀行のATMのような簡単な袋に何年何月分のように入れ込んで保管しておけばよいようです。

つまりは、領収書がちゃんとある、ということです。

もし領収書を紛失してしまった場合は、どうしたらよいでしょうか?
 
例えば、自動販売機でお客様にコーヒーを買った、などは領収書になりませんし、お得意様の事務所に行くのに電車代がいくらいくらかかった、など(言えばもらえるはずです)は、経費にはできないと思っているでしょうが、メモ書きで何月何日、支払先、支払った金額、その内容を記入して、いつでも説明できるようにしておきます。
 
ただ、自動販売機での200円くらいのコーヒー代やお茶代がメモとして月にほんの2枚くらいあってもいいのでしょうが、月何枚もでてくるようだと「コイツは怪しい」と思われるのです。

本来は領収書がないと認められませんが、ほんの数回そういったことがあっても、事実なら出してみてもいいでしょう。
 
ですが、税務署というのは、「相手が支払っていないことを証明するためにいる」機関だと言えます。

本来は領収書があって当然、という考え方ですし、もし領収書を紛失してしまった場合は、再発行を依頼できる場合はした方が良いです。

また、きっちり領収書というカタチで1枚記入してもらわなければダメと考えている人も多いですが、最近はレシートでもよいです。

なぜなら、レシートは日付け、内容がしっかり記入されているのでとても分かりやすいからです。

 
またよく考えると、領収書は英語にすると「RECEIPT」、私たちは、お店の人が手書きにしたものを領収書、レジスターから出てきて宛名のないものをレシートとイメージします。

最近はPOSシステムも普及しているので、ほとんどのお店では品名の明細や購入日時が出ますし、ファミレスなどではお客の人数まで出ますから、「領収書ください」と言ってもらう合計金額だけの領収書よりよほど納得性があります。

 
つまり、税務署はレシートのほうを歓迎するのです。

レシートも領収書も、すべてまとめて大きな袋や箱にとにかく内容がわかる状態でどんどん放り込むくらいの形でよいでしょう。

保管してある、ということが重要なのです。

 
白紙の領収書に自分で金額を書き込んだら?
以前は、「領収書に金額は書かないで。」というサラリーマンがいたようです。

ですが、実際にはその時の支払いより高額の金額を記入して会社で清算する、というものです。

これは、言うまでもなく犯罪行為で、絶対にやってはいけません。

何か月も続いて何十万、あるいは何百万になったら「業務上横領罪」に問われるのは明白ですし、金額が少なければ問われない、ということはなく、立派な横領罪になります。

 
うっかり!では済まされない追徴税額
うっかりしていた、ではすまされないものに追徴税額があります。

税務調査で多額の追徴課税がきてしまい、支払いが困難になったらどうしたらいいでしょう?

基本、一括で支払わなければいけませんが、どうしても無理の場合、誰かに借りて支払うか、分割にしてもらわなくてはなりません。

誰かに借りると言っても、貸す方にも迷惑がかかり借りるほうもずっと気になって人間関係に支障を起こす場合もあります。

分割にすると言っても、やっかいです。

通常は生活費に充ててしまっていて、貯蓄がしっかりあればいいのですが、一括で支払える人はそういるものではないようです。

分割は、各色々な場所に相談する必要があり、銀行なども追徴課税の支払いでは、お金を貸すことが難しいようです。

●所得税と消費税は税務署へ
●事業税は都税事務所や、県税事務所へ
●住民税と国民健康保険は、区役所、市役所へ

納税の相談をしたい旨をしっかり告げて、速やかに行動しなければなりません。

経費で落ちるもの、落ちないもの、個人事業主の節税

経費で落ちるものは、仕事で使ったかどうか、です。

 
「節税」と「脱税」のそもそもの違い
当たり前ですが、「脱税」は、犯罪行為です。

「脱税」は、法律違反を犯して本来の税額を少なくしようと不正をして申告するものです。

一方、「節税」は、法律の範囲内で各自にとって税額を少なくできるように、合理的に計算する方法になります。

税務調査は、納税者全体の100人に一人くらいの割合、会社なら5%くらいの割合でやってくる、と言われているようです。

税務調査の目的は「経営をきちんとやっているか?」というチエックのため、というのがタテマエで、売り上げを過小申告したり、経費を上乗せしていないか、節税と称して脱税まがいのことをやっていないか、それらのチエックなのです。

つまり、追徴課税をしっかり取っていこうというものなので、必然的に規模の大きなところ、利益を多く出している会社を優先的に調査することになります。

具体的には、怪しい領収書があったら、発行元に連絡して裏をとったり、過去3年分の収入や経費のチエックをします。

あまりにも経理がずさんな場合は、翌年から毎年調査がやってくりこともあり得ます。

 
代表的な勘定項目
●給与、賃金
従業員やアルバイト、パートなどの給与

●外注工賃
事務を外部委託した場合の外注費など

●減価償却費
減価償却資産の償却計算にもとずいた費用

●貸倒金
取引先が倒産したなどの理由で貸し倒れた売却債権

●地代家賃
事業所や駐車場の月極め家賃など

●利子割引料
事業資金に関する借入金の利息や手形の割引料

●租税公課
事業税、印紙など必要経費となる税金類

●荷造運賃
商品販売などにおける梱包量や配送料など

●水道光熱費
水道代、ガス代、電気代など

●旅費交通費
公共交通機関の運賃やタクシー代など

●通信費
電話代、郵便代など

●広告宣伝費
広告費や販売促進費など

●接待交際費
得意先接待飲食代、贈答品代、祝儀、不祝儀など

●損害保険料
火災保険や自動車税など

●修繕費
修理代など

●消耗品費
少額物品の購入代など

●福利厚生費
従業員等の福利厚生に支出した費用など

●雑費
そのほかの費用
 
例えば、「図書費」、「事務消耗品費」など、科目は自由に作ることが可能です。

書籍代が雑費でもいいのではないか、と思いますが、実はそうではなくて経費なのか経費ではないのかはとても分けにくい部分なので、雑費が多い帳簿というのは「何かあるのではないか?」と突っ込まれる場合も多いようです。
 
いくつかの科目の中で抜きん出て金額の大きいものがあった場合、「調べよう」という結果になってしまうので、なるべくバラして全部の科目が均等になるようにしておくのがよいです。

 
実態との整合性が大事
個人事業主の節税対策ですが、そもそも税務間が見るのは「数字」と「生活状態」の整合性です。

店舗をもたずに事業を営む個人事業主の方、あるいはフリーランスの方などの場合、自宅を事務所にしている人が多いでしょう。

 
こういった場合は、自宅でかかる費用のうちどこからどこまでを経費として申告すればいいのか悩むことになってしまいます。

まず、自宅兼事務所を賃貸している場合は、家賃の何割かは必要経費にできます。

そのうち、事務所として使用しているのは、全体の何%なのか、という問題になります。

1部屋が資料室か何かでもう1部屋が完全な仕事部屋、残りがダイニングキッチンだからプライベート、とした場合、だいたい5~6割が経費として認められるでしょう。

常識の範囲内で水道光熱費なども計算するようになります。

デスクワークが多くてパソコン周辺は常に関係機器がフル回転とかなら電気代は6割電話代も8割、水道ガスなどは2割や3割といった具合に実際に仕事に影響する割合で必要経費となります。

領収書の話もでてきていますが、何が最も重要かというと生活とのバランスになります。

フリーランス、個人事業主、商店、家族会社などはすべて個人と会社との境界があいまいになりますが、痛い目に遭ってからでは大変なので「これは仕事と関係あるから3割で申請しよう。」というふうに現実的に考え、誠実な見積もりをすると好印象になるのは間違いありません。

太陽光発電投資の経費と節税

太陽光発電投資も減価償却すればその分所得が減ることで節税対策になること、小規模企業共済や、青色申告の利用でも大きく節税できることは、先ほど話しましたが、他にも節税となる内容は、いくつもあります。
 
太陽光発電投資システムは、ローンを組んで設置することがとても多いようですが、
確定申告を行う際は、太陽光発電を購入・設置するためのローンについて、年間の支払い利息を経費として計上することができます。
 
さらには、太陽光発電の設備を置く土地についてですが、この土地にかかる固定資産税も当然、購入者は経費として認められることになります。

太陽光発電投資では、それだけではなく土地の賃料も、経費として認められることになります。
 
また、太陽光設備を視察に行く旅費なども経費になるので、旅行気分で節税できたりもしますね。

他には、遠隔監視システム及び通信等にかかる管理費、パワーコンディショナーの電気代、諸々のかかった場合のメンテナンス費用、太陽光発電設備に対する損害保険料も経費計上ができます。

 


まとめ

節税対策には、資産価値の高い太陽光発電投資をおススメします。

太陽光発電投資は、経費を増やそうとして不要なものを購入するような節税対策とは違い、賢い節税対策です。

節税効果の高い太陽光発電をこの機会に買ってみてはいかがでしょうか?

お電話でのお問い合わせ
03-6555-3771

メールでのお問い合わせ